2012年12月27日

「煉瓦亭」という喫茶店

先日、学生時代の部活仲間とのパーティーで、熊本在住のH君から気になる話を聞いた。

「煉瓦亭、つぶれたみたいよ」と。

帰ってからネットで調べてみると、本当らしい。
ショックだった。

煉瓦亭は、熊本大学のすぐそばにあった、昔ながらの喫茶店。

どっしりとしたソファーにテーブル、暗めの照明。
棚やガラスケースには陶器や舶来の民芸品が並んでいた。
レプリカだろうけどロートレックのリトグラフも何枚か飾られていた。

その気になればコーヒー1杯で何時間でもだべる事ができた。

とにかくコーヒーがおいしかった。
ここのコーヒーを飲みつけると、ファミレスやファストフードのコーヒーなんて飲めたものではなかった。
アイスコーヒーは、銅のマグカップで出てきた。

日替わりランチもお気に入りだった。
ライスとデザートが付いて、550円だったか。
プラス100円でコーヒーが付いた。

トーストやサンドウィッチ、それからもちろん料理にも使うバターは、金属の缶に入っていた。
マスターはカウンターの内側で、慣れた手つきで缶からバターをナイフで取っていた。

そして何より、冬は「カーシャ」というロシア風おじやが美味しかった。
焦げ目の入ったチーズの真ん中にある卵の黄身をスプーンで割って、その下にあるあつあつのおじやを、フーフーいいながら食べた。

「煉瓦亭」という喫茶店
今年の春に仕事で大学に行った時、通りすがりに撮った写真。
いつかまた食べに行かないとねと思いながら、そのままになってしまったのが惜しまれる。

ここは、ワタクシたち体育会ワンダーフォーゲル部の第3部室とも言われていた。
ちなみに第2部室は、大学の通用門のそばにある定食屋 兼 飲み屋で、まだ健在。

ここで部のメンバーたちと、いろいろ語り合ったと思うのだけど、具体的にどんなことを語っていたのかは思い出せない。

やはり、こういう喫茶店は、追われ滅び行く運命にあるのだろうか。
いろいろ言いたいことはあるが、最近そのような喫茶店に足を運ばなくなったワタクシがとやかく言える権利はない。

ただ、さみしいな、と。


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Posted by 植野 丈 (吉松真幸) at 19:10│Comments(1)つれづれ
この記事へのコメント
煉瓦亭の元バイト生です。偶然この記事を拝見し、ショックです。
でも、当時の様子を久しぶりに思い出すことができてよかったです。
情報ありがとうございました。
Posted by 煉瓦亭のバイト生 at 2013年04月16日 22:40
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